営業職員チャネルの強み

明治安田生命保険相互会社

営業教育部主任スタッフ 鈴木瑛莉

 

 

 

 日本の生命保険の歴史においては、戦後、女性営業職員による募集が考案された。戦争復興期で男性が求人難であったことなどもあり、女性を中心とした営業職員が大量に採用された。それが、今の「保険外交員」と呼ばれる生命保険会社の営業職員のベースとなっている。

 

  現在では、生命保険会社の営業職員以外にも、インターネット、銀行窓販、来店型店舗等、生命保険にはさまざまな販売チャネルがあり、消費者にも多様な選択肢が存在する。

 

 しかし、生命保険文化センター『生命保険に関する全国実態調査』の調査結果をみると、直近加入契約(民保)の加入チャネルが「生命保険会社の営業職員」と回答した割合は年々減少傾向にあるものの、平成27年調査では、全体の59.4%といまだに高い水準を保っている。(『平成27年度 生命保険に関する全国実態調査<速報版>』より)

 

 私は現在の部署において、全国の成績優秀な営業職員の活動を取材し、記事や映像教材として紹介する業務を行なっているが、ここでは取材を通じて私が感じた「営業職員チャネルの強み」について紹介したい。

 

 営業職員チャネルの強みは、「アフターフォロー」であると考える。契約して終わりではなく、加入後の定期訪問によりお客さまに寄り添っていくこと。それこそが最大の強みであると、私は全国のさまざまな営業職員とそのお客さまに出会い、改めて感じている。

 

 先日取材をした営業職員のインタビュー時の話がとても印象に残っている。

「営業職員チャネルの強みは何だと思うか」という私の質問に対し、彼女は迷うことなく次のように答えてくれた。

 

「お客さまは多様な販売チャネルから保険を選択できるが、私を選んでいただけたら、『申込手続』から『給付金等の支払手続』、そして『手続後のお客さまとその家族のアフターフォロー』まで、担当者としてすべてを行なえることに自信を持っている」

 

「また、私は生命保険でお役に立てた経験、闘病時のお客さまとその家族の姿を見てきた経験があるからこそ、何かあったときに『本当に役に立つ保険』を一緒に考え、おすすめすることができる」

 

 彼女のお客さまもインタビューに答えてくれた。

 

「定期的に顔を見せてくれるし、契約者の私だけでなく家族のこともよく知ってくれている。だから、たとえ保険料が少し高かったとしても、安心して任せられる○○さんから次も加入する」

 

 何かあったときに、お客さまやその家族は担当者の顔を思い浮かべる。担当者もまたお客さまやその家族の顔を思い浮かべ、すぐにお客さまのところに駆けつける。営業職員とお客さまにはそのような信頼関係が存在する。

 

 自分や家族に何かあったとき、契約時に一度だけ窓口で会った担当者の顔をすぐに思い浮かべられるだろうか。インターネットでの契約時に、自分や家族を想って、プラン設計のアドバイスをしてくれる人はいるだろうか。

 

 もちろん、それぞれのチャネルに良さがあり、消費者は自分に適したチャネルを選択する自由がある。しかし、長い人生を支えていく生命保険だからこそ、その人の生活に寄り添いアフターフォローができる営業職員チャネルには、他のチャネルには真似できない強みがあると考える。

 

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