私たち慶應義塾大学商学部柳瀬典由研究会は、下記の通り、今年度の三田祭(11月20日(日)から23日(水)まで開催)において、以下の3つの研究発表(ポスター)を行います。
「環境規制というリスクが産業に与える影響」
「企業のリスクとBCPの策定要因」
「大地震とリスクファイナンスとしての現金保有」
「環境規制というリスクが産業に与える影響」は、ESGのうちEとSの相互関係を調べることを目的とした研究です。その背景としては,近年、世界中で環境規制が強化されていることがあります。その一方で、規制強化の副作用として、企業の適切なESG全体のバランスが崩れ、企業活動に負の影響が生じることも懸念されてます。本研究では、この点を世界の上場企業(自動者産業)のデータを用いることで実証的に考察します。
「企業のリスクとBCPの策定要因」は、企業のBCP策定の意思決定に影響を与える要因を研究することで、BCP策定率を上げるための政策を提言することを目的とした研究です。その背景としては、日本において、南海トラフ地震や首都直下地震が今後30年以内に70%以上の確率で発生すると予想されており、企業の災害への対策の必要性が高まっているにも関わらず、企業の震災への対応策であるBCPは政府が掲げる目標に到達できていないという現状があります。BCPには早期復旧効果があるにも関わらず、策定していない企業が多いことに疑問を抱きました。
「大地震とリスクファイナンスとしての現金保有」は、現金保有というリスクファイナンスが強固な企業ほど投資家は高く評価するという仮説を実証分析することを目的とした研究です。近年日本では地震による被害が深刻となっており、日本にいる以上地震リスクは避けられないと言っても過言ではありません。本研究では、企業の地震リスクへの対策の一つとしての現金保有に着目し、それを投資家はどう評価するのかについて、上場企業のデータを分析することによって検証します。
私たちの研究成果をぜひご覧いただき、率直な感想やご意見をお伺いしたいと思います。会場は、三田キャンパス南校舎453番教室です。皆様のおいでをゼミ員一同心よりお待ちいたしております。
<日時ならびに発表会場>
【日時】2022年11月20日(日)~23日(水) 10:00~18:00
【発表会場】慶應義塾大学三田キャンパス南校舎453番教室