常務理事 宮内知有
CSR(Corporate Social Responsibility - 企業の社会的責任)の概念が社会に定着しだしたのは、この10数年前からです。
1990年代のバブル経済崩壊後、金融、メーカー、サービス、・・等あらゆる業界で企業不祥事が勃発しました。企業を取り巻くステークホルダーとの関係で、過度な株主利益の偏重主義にもとづく企業収益の追求が原因の一つに考えられます。
不祥事が発生する都度、コーポレートガバナンスが見直され、また法規制が強化されてきました。企業の在り方や存在価値が問われ、その一方で企業理念や企業倫理を重視する機運が高まりました。
そのような潮流の中で企業の社会的責任の概念が企業活動の重要な基盤となってきました。
もともと、保険会社の事業活動の根幹は安心と安全の提供にありますから、各社のCSR活動の理念も人間尊重、地域社会との共存共栄や、国際社会への貢献を全面に謳っています。
とりわけ生損保会社とも地球環境への貢献が他業種と比較して重点的に取り組まれています。
たとえば、「100万本の植樹運動」、「未来を育む森づくり」、「ドングリ学校」、「共同の森づくり」、「インドネシア熱帯林再生プロジェクト」、「マングローブ海の森づくり活動」、「生物多様性保全支援」等々です。
地球環境に対する取組は、保険業に携わる人々の事業理念に合致し具現しています。
地球の再生、繁栄に貢献する事業をすべて第四保険分野・地球にかける保険として、
さらに水、食料、エネルギー分野等で保険業界による地球規模の貢献ができればと考えています。