過去・現在・未来

         常務理事 宮内知有

 

 

  戦後の保険業界は、1940~60年代の復興期、70年代の経済成長期、オイルショックと続いたあと、80年代以降の巨額な賠償責任問題の勃発による保険危機や自然災害問題に直面し、経営が大きく揺るぐ状況が続きました。

 

  そして、1996年4月の保険業法の改正により業界を取り巻く環境は一変しました。

 

   当保険学会は1952年の設立以来、歴代の理事長を中心にして産学協同の理念のもと、たび重なる事業環境の変化の局面において業界に対して提言活動を行い、また意見交換の場を担ってきました。

従来、年間5回の講演会・研究会の開催、ならびに年間1回の機関誌「保険研究」の発行を行なってきましたが、2000年代に入り多様化する保険事象について理論的、かつ実証的に研究を発表する場として「保険学会叢書」シリーズをスタートしました。

 

   本年創立60周年を迎えた当会のこれからの運営につきましては、設立の理念と60年間の実績を礎として、進化する社会の動きを感じとり、いま一段の保険学理の追究と保険実務への寄与を目指したいと考えています。

 

   そして、地球規模の研究や、人的交流の輪を広げることにより、学問に敬意を抱き人間性の豊かさに満ちた社会の構築に貢献したいと思います。

 

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